若者は、生意気なくらいがちょうどいい 気鋭の若手監督が語る「継承」の手法

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自分はそういうベテランスタッフの息子さんよりも年下なんだと思うんですが、一応、監督ということで、「監督が言うんだったら一回聞いてやろうか」というようなリスペクトは必ずしてくれます。だから成立してるんですよね。僕がうまく束ねているとか、うまくまとめているとか、ということではないような気がします。それは先輩方のキャパシティとか、度量の問題だと思います。 

年上の職人と対峙するには?

――とはいえ、年上の職人たちと対峙するのも、相当の覚悟がいるのではないかと思うのですが?

僕は平気ですね。もちろん年配の方や、年上の方にはものすごく気は遣いますよ。ただ、気は遣うけど、萎縮してもしょうがない。それで自分の意見を通せないんだったら、その気遣いとか尊敬も意味のないものになってしまうような気がして。その辺は分けて考えてます。

極端なこと言うと生意気なんですよ。でも、だいたいが年配の先輩方や年上の方を見ていると、生意気なガキが好きですよね。絶対にそうだなと思います。

(C)2013「舟を編む」製作委員会

――時には意見の対立もあると思いますが?

もちろん僕と違う意見を持っていたら、なるべく最後まで話を聞くようにします。それで自分が確かにそうだと納得できれば、それは映画のためになるんで。とはいえ、最終的に紛糾したり、平行線をたどったときは、もうこれは責任を取るのは僕なので。自分が納得できないものについては撮れないですし、そのときは僕の意見を押し通します。

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