「招かれざる女性上司」、男社会でどう生きた?

横浜市長 林文子氏に聞く(上)

BMW東京の新宿支店長になったときに新聞が取材にきたというくらい、女性のマネジャーが珍しかった時代。現在は横浜市長として行政サービス向上に取り組んでいる林文子氏は、部下の男性の誰もが女性上司とどう接していいかわからないでとまどっていたという状況から、持ち前の一人ひとりと向き合うマネジメントで成果を収めてきた。
その後、ファーレン東京(現・フォルクスワーゲン東京)社長、BMW東京社長、経営再建途上だったダイエーCEO、日産自動車執行役員、東京日産自動車販売社長と、さまざまな組織でトップ・マネジャー職を歴任。そして、2009年に横浜市長選に出馬し当選、現在に至っている。
2005年、06年には、米国『フォーブズ』誌の「世界で最も影響力のある女性100人」に選ばれた林氏。男性、女性を問わず、ここまで多様な組織でのマネジメント経験があるマネジャーは数少ない。しかし、そんな華々しい経歴を持った林氏のインタビューは、「新任マネジャーは完璧を目指さなくてもいい」という意外な言葉から始まった。

まず若いマネジャーにお伝えしたいのは、決して強がらないこと。そして、自分の弱みを部下に見せることを恐れないことです。

初めてマネジャーになったときは誰しも、「管理職として完璧でなくてはいけない」「リーダーシップを取って強い存在でなくてはいけない」と思いがちです。でも、そんなことはないのです。誰だって強みがあれば、弱みもあります。もし部下のほうが自分より優れたスキルを持っている部分があるなら、「ここは不得意だから助けてください」とか、「サポートしてね」と頼めばいいのです。

上司にそう言われたら、部下は一生懸命に張りきってやりますよね。だって上司に力を認められて頼られることは、部下にとってもうれしいことなのですから。そのためには、「報・連・相」を上司のほうからやっていくぐらいの気持ちが必要です。

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