トヨタ人の合言葉「なぜなぜ5回」の威力

社歴40年のトレーナーたちが語る

トヨタでは「失敗」という言葉をそうそう使いません(写真:ロイター/アフロ)
「失敗」――多くの方が、ドキッとするこの言葉。上司から叱られたり、同僚に迷惑をかける原因になるので、極力避けたいというのが多くの方の思いではないでしょうか。しかしそんな「失敗」、トヨタでは大切な財産とされています。『トヨタの失敗学』よりその深いわけをご紹介します。

弊社には、40年のトヨタでの現場経験をもつトレーナーが約60名所属し、国内外の現場改善をお手伝いしています。彼らは「失敗」を上手く活用することで将来の「成功」につなげています。いかに失敗を活用するのか、この記事ではご紹介していきます。

トヨタでは「失敗」は禁句

トヨタの現場でも、想定通りにいかないことは多々あります。ミスやトラブルは日常茶飯事。それでも、社内で「失敗」という言葉は使われません。弊社専務の森戸正和はこう言います。

「失敗は、『失い、敗れる』と書くように、失地回復できず、そこで“歩みを止める”イメージです。一方、トヨタで『失敗』の代わりによく使われるのが、『問題』や『不良』という言葉。これらは発生原因を突き止めて、解決していけるものです。私たちは、どんな問題やトラブルが起きても、必ず挽回し、前に進むことができる、そう考えています」

一時的に「失敗」に見えることを挽回するのに必要なのは、「絶対に諦めない」という姿勢。トヨタではこの姿勢が非常に大切にされています。

トヨタの管理監督者の人事評価では、『革新的発想』『適切な状況判断』等の10項目がありますが、その中には『粘り強さ』という項目があります。トヨタにはこの項目が突出して高い管理監督者が多くいると言われていますが、その背景には「諦めない」ことの重要性が上司から部下へと脈々と受け継がれているという背景があります。

それを象徴する、現在のトヨタ生産方式の第一人者が若かりし頃のエピソードをご紹介しましょう。

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