ヤフー社員が、”弁当屋”になったワケ 世界一、ネットで弁当を売る達人もやってきた!

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「どうしたらいいって、こっちが聞きたいよ」という空気。ネット企業でもなく、ビジネスパートナーでもない、お弁当を毎日売りに来てくれている人たち。

しかも「わたしただのバイトなので……」というおねえさんもいる中で、しどろもどろに説明を続けると、「よい企画だと思いますので、準備は必要ですが、何かお手伝いできたら……」と言ってくれる業者さんが。その声が出るまでの数分間、変な汗をかきまくった。

「よしイケる! これで何とかなることにしちゃおう!」

座談会を直前に控えて、僕はそう決めてしまった。そして「なんかやれそうです、弁当」と上司たちに伝えてしまった。

ネットで“世界一”弁当を売る日本人?

その直後、石巻で開催された「現地座談会」で発表した“弁当企画”は、わかりやすく、非常に好評だった。「お弁当、期待しています」という声も多かった。

ただ、つらかったのはその後だ。これまで僕がかかわってきた業界と弁当業界とは、まるで違い過ぎる。ヤフーはIT企業で、メーカーのような製造スキルもノウハウもない。

言っちゃったしなー、どうしようかなーと頭を抱えていたとき、救いの手を差し伸べてくれたのは、副社長の川邊だった。

「ネットで日本一、ひょっとしたら世界一、弁当を売っているスゴイ人を紹介してやるよ」

「え? マジっすか?…って、そんな人、本当にいるんですか?」

宮坂と川邊は、いつもこんな感じだ。「○○をやっているスゴイ奴がいるから紹介するよ!」と、大まじめな顔で、かつ大げさに言う。

そのたびに僕は、「マジっすか?」と聞いてしまうのだが、実際にその後、本当にスゴイ人を紹介してくれるのだから驚いてしまう。やはり、彼らの人脈はすごい。

“ネットで日本一、ひょっとしたら世界一、弁当を売っている人”。それが、スターフェスティバル株式会社の岸田祐介さん(きっしーさん)という社長だった。

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