8.7坪の小さな店から年商34億円に成長した「猿田彦珈琲」、《求人倍率20倍・定着率93%…!》「元俳優」の社長が語る"人が集まる"組織の秘密

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猿田彦珈琲
一杯一杯の味わいを大切にしている(写真:猿田彦珈琲)
「顔色を窺(うかが)うな」「自分らしくあれ」——よく聞く言葉に、真っ向から異を唱える経営者がいる。スペシャルティコーヒー専門店 猿田彦珈琲 代表取締役 大塚朝之さんだ。
8.7坪の小さな店から始まり、現在は全国約30店舗、年商34億円。求人倍率は20〜30倍、社員の定着率は93%を誇る。人手不足に苦しむ外食業界で、なぜこれほど人が集まるのか。
ライター・編集者の笹間聖子さんが、誰もが知る外食チェーンの動向や新メニューの裏側を探る連載「外食ビジネスのハテナ特捜最前線」。第18回では元俳優という異色の経歴を持つ猿田彦珈琲社長が15年かけて築いた「利他的な人しか残らない組織」の秘密を聞いた。
【後編はこちら→→】世界大会の"極限"と日常の一杯——猿田彦珈琲が"両極端"な舞台で戦う理由。大塚社長に経営哲学を聞いた

驚くべき「採用力」

求人倍率20〜30倍、人材定着率93%——人手不足に苦しむ外食業界で、異常な数字を叩き出すコーヒーチェーンがある。

「社員をいじったり、強く当たっていいのは僕だけですから」

オンライン画面の向こうでいたずらっぽく笑うのは、猿田彦珈琲 代表取締役 大塚朝之さん。一見物騒に聞こえるが、真意は真逆。「社員同士の軋轢で、誠実に働いている人が辞めていくような環境は絶対に作らない」という強い意志の表れだ。

猿田彦珈琲は、2011年に東京・恵比寿で創業したスペシャルティコーヒー専門店だ。わずか8.7坪の小さな店から始まり、現在は東京、仙台、札幌、大阪など全国に約30店舗を展開。正社員約108人、全従業員598人で、2024年5月期の年商は約34億円に達している。

驚くべきは、その採用力だ。人手不足が深刻な外食業界において、同社の求人には採用枠に対し、20〜30倍もの応募が殺到する。人材定着率も、採用に対して社員93%、パートも合わせると70%と非常に高い。

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