「Don't think.FEEL!(考えるな、感じるんだ!)」
これは映画『燃えよドラゴン』に出てくるブルース・リーのセリフ。(らしい。実はちゃんと見たことはないのだけど……)
この言葉は、今後の東北復興のために必要なキーワードのひとつでもあると、僕はとらえている。
前回、「復興支援の現場は“感情先行”ではなく、理路整然と進められているケースも多い」と紹介したばかりなのに、「何のこっちゃ。言っていることが違うじゃん」と思われるかもしれない。でも詳しくは後で説明するが、実際のところ、そういうときも多々あるのだ。
僕ら復興支援室のメンバーが、被災地における真の課題、イシューを見つけるために行った“濃密ヒアリング”。僕らは、被災地や東京でさまざまな人を紹介してもらい、話を聞いて回った。
そこで、被災地の復興支援に奮闘するキーパーソンたちからもらった数々の言葉……。
「あれ?」と思ったのは、その中のいくつかが、ヤフー社長・宮坂学の言葉とかぶっていたことだ。
濃密ヒアリングにおいて、石巻市雄勝町の漁業再建を目指している株式会社OH!ガッツの立花貴さんの話を聞いたときもそうだった。
彼は伊藤忠商事を退社した後、食をテーマに3つの会社を立ち上げた起業家だが、震災後、地元の漁師の方々と共に会社を設立し、毎週、東京から会社員や官僚まであらゆる人を引っ張ってきて、漁業の生産現場を見てもらうなどの活動を続けている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら