ヤフー社員が、”弁当屋”になったワケ

世界一、ネットで弁当を売る達人もやってきた!

アテもないのに、突然、弁当を作ることに……

そんな話も挟みつつ、「やっぱり弁当だ!」と、話の矛先は、弁当企画へと向かっていった。

最初は「社員みんなで弁当食べようぜ!」という社内消費のネタ的企画だった。しかし、そこから話は飛躍していった。

宮阪「どうせやるんだったら、『みなさんの食材を使って弁当を作ります』と、石巻でやる現地座談会で発表したほうが、地元の方にとっても具体的でわかりやすいよね。何とか調整できる?」

僕「……押忍! ていうか誰と話したらいいかわかんないですけど、やります!」

正直、まったくアテはなく、現地座談会まで1週間くらいしかなかった。しかし、うちの社長と副社長が2人ともノリノリになったら、誰も何も言えない。それに、実は「東北の復興支援の一環で、弁当を作るのもいいかな」という思いは、以前から僕や須永の頭の中におぼろげにあった。

きっかけは、2012年2月、ある雑誌の“誌上ビジネススクール”企画に参加したときのこと。リクルート出身で、東京都内の公立中学で初の民間校長になった藤原和博さんをモデレーターに、僕は、ほかの大手企業2社の方々とともに、「復興につながるビジネスプラン」を考えていた。

復興デパートメントを立ち上げた後だったので、被災地食材をネットでPRしたり販売したりする企画に、そのとき同じ班になった企業の強みをかけ合わせたらたまたま“被災地の「ご当地弁当」を作る”というアイデアになったのだ。このときに出会った藤原さんたちにはさまざまなアドバイスももらい、ヒントもいただいていた。

とはいえ、具体的には何のアテもない状況。それでも大至急、弁当を作るには……。まずは、ヤフー社内に弁当を販売しに来ている数社の業者さんから話を聞いてみることにした。施設管理の部署に相談したところ、お弁当屋さんたちの定期ミーティングがあるというので、早速押しかけてみた。

「ということで、石巻の食材を使ったお弁当を一緒に開発してくださる会社を探しています。こういうときどうしたらいいでしょうか?」

……シーン……

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