「東大の世界史」はありえないほど面白い

「歴史は繰り返す」を感じさせる「大論述」

東大の「世界史入試問題」は実にハイレベルだが、受験生でなくとも大いに楽しめる(撮影:梅谷 秀司)
日本の大学の最高峰といわれる「東大」、その「世界史入試問題」は実にハイレベルだ。特に、入試問題第1問「大論述」は、単なる知識に留まらず史実とそのつながりを大局的にとらえていなければ解くことはできない。
しかし、これはあくまで高校の世界史教科書という枠内にある“パズル”だ。受験生でなくとも大いに楽しめ、取り組む価値は小さくない。
『東大の世界史ワークブック』(かんき出版)など多数の著書を持つ筆者が、歴史の本質をとらえ、ときには未来をも予見することさえある「東大の世界史」を解説する。

解答には、ゲームメーカーの能力が必要

最新の国際情勢とリンクしたテーマが多く出題される「東大の世界史」問題。問題を予測するうえで国際ニュースにも目を向ける必要があるため、東大対策を試みる若者にとっては、その対策自体が知性を発展させる意義のある学びとなるだろう。

意外に思うかもしれないが、東大の入試問題といっても、重箱の隅を突っついたような奇問はなく、あくまで高校の教科書レベルだ。単答式、短論述、大論述のいずれも教科書を中心とした解答が要求されるという点で、全国津々浦々の受験生にとって公平な入試である。

とはいえ、たとえば第1問の大論述では、リード文から要求される解答の切り口を見極め、指定語句を絡める事項や分野を明確に決定し、限りある文字数の中に収めなければならない。そこには、かなり詳細に勉強していないと見落としかねない語句も含まれるので、おおざっぱに流れをつかむだけでは歯がたたないのも事実である。

世界史の知識と共に、サッカーにたとえるとつねにピッチ全体を把握するゲームメーカーの能力が問われるのだ。

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