ギリシャ問題、実は「宗教」に起因していた!

「地政学」で経済ニュースがよくわかる

ギリシャの財政問題の背景には、実は宗教の歴史があります。(写真:ロイター/アフロ )
極端にグローバル化した現代では、遠いヨーロッパの出来事が、日本経済に大きな影響を与えることがあります。そのひとつが、ユーロ危機。ギリシャ問題は今後どうなっていくのでしょうか。
ニュースを追いかけているだけでは、全貌をつかめない「経済ニュース」。その根っこも、「世界史」と「地政学」から見れば、すんなりわかります。予備校の人気講師が、ストーリーで教える「ニュースのなぜ?」。ヨーロッパの経済と宗教の関係に迫ります。

なぜEUはギリシャを見捨てないのか?

近年ヨーロッパを揺るがしているギリシャの財政問題。ギリシャの財政は慢性的に破綻寸前なのに、なんだかんだと生き延びているのは、なぜでしょうか。

そこには、欧米諸国とロシアとの駆け引きがあります。

ロシア側から見れば、ギリシャは宗教が同じで、ともに正教会(東方教会)です。もともとは東ローマ帝国のキリスト教でした。ギリシャ文字からつくられたのがロシア文字(キリル文字)なので、文字までそっくり。文化的背景がよく似ているのです。

また、ギリシャは地中海に突き出た半島ですから、地政学的にも重要です。この場所にロシアの軍港をつくっておけば、「南下政策」もやりやすくなります。19世紀以降、ロシアはギリシャを始めとした、バルカン半島の国々になんだかんだと口を出し、介入してきました。

こうしたロシアの干渉を恐れたのが、イギリスとフランスです。

インドを植民地にしていたイギリスには、インドに行くための地中海ルートを確保したいという思惑がありました。この「インド・ルート」を確保するために、地中海と紅海を結ぶスエズ運河までつくったほどです。ですからイギリスやフランスは、ギリシャにロシア軍が進出してきたら困るのです。

次ページロシア側につかれると困るので……
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 令和の新教養
  • 子どもを本当に幸せにする「親の力」
  • 「非会社員」の知られざる稼ぎ方
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
好業績の裏で検査不正<br>スズキ「鈴木修経営」の光と影

5月10日の決算会見に登壇し完成検査の不正を詫びたスズキの鈴木修会長。不正は組織的・構造的な問題か、現場への目配り不足によるのか。長年にわたるカリスマ経営の副作用を指摘せざるをえない同社のガバナンス体制を詳解する。