日本の「経営」と「教育」を再構想せよ 高齢化社会のグランドデザイン(上)

国のブランドイメージか、価格競争力か
波頭 亮(以下、波頭):和田さんは最近、『経営者の大罪』(祥伝社)という本を上梓して、日本低迷の最大の要因は企業経営者にあると厳しく指弾されています。なぜ、日本の経営者が駄目なのか。まず、そこからうかがうことにしましょう。
和田秀樹(以下、和田):端的に言うと、価格競争力が国際競争力だと勘違いしている経営者がたくさんいるということです。私は安売り競争に参戦するのは不毛なことだと思っています。これを続けていると、たとえば朝鮮半島が統一されて、北朝鮮が韓国の工場になると、日本は北朝鮮並みに労働者の給料を下げなければ太刀打ちできないことになる。
本当は、安く売ることよりも、高くても売れる状況をつくらなければいけないんです。要するに、国のブランドイメージを高めることが重要ですが、この20年、日本は国のブランドイメージを下げ続けてきました。

















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