文部科学省が集計している「大学等卒業者の就職状況調査」によると、2016年3月卒業の女子学生の就職率は98.0%。男子は96.7%となっており、4年連続で男子学生よりも高い結果となった。ここ数年、人材のダイバーシティ(多様性)が叫ばれ、女性の活躍は企業のイメージアップにつながっている。女子学生をしっかり確保したいと考える企業が増えており、4月から女性活躍推進法が施行されたことで、その傾向はさらに強まると思われる。
そんな中、就職活動をしている女子学生はどんな企業に注目しているのか。東洋経済オンラインでは、就活中の学生を対象にした「就職ブランドランキング調査」の結果を定期的に発表しているが、女子学生に対象を絞った「就職人気ランキング・女子学生版」のトップ100社を作成した。
ランキングデータは文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所の調査を基にしたもので、調査対象者は同社の就職サイト「ブンナビ!」に登録する2017年春卒業予定の大学生や大学院生だ。この調査は就活の前半と後半に行っており、今回は就活前半の調査結果だ。参考値として、2017年卒・前半の総合(男女)順位と、2016年卒・前半女子の順位も掲載している。
なお、総合順位は「最新!『就職人気ランキング』ベスト300社」として4月26日に発表している。
男子学生と同様に金融が上位
1位は総合でもトップのみずほフィナンシャルグループ。男子ランキングでも1位となっており、男女両方から人気を集めた格好だ。2位は昨年1位の三菱東京UFJ銀行。上位には男子と同様、金融業界各社が上位に名を連ねる。5位損保ジャパン日本興亜、6位三井住友銀行、8位大和証券グループ、10位日本生命保険などだ。
3位はJTBグループ。こちらも上位の常連だ。拡大が期待されるインバウンド関連という追い風があるが、同社の魅力のひとつにグループ企業内でたくさんの仕事の選択肢が選べることが挙げられる。7位の明治グループ(明治・Meiji Seikaファルマ)もお菓子から乳業、医薬品に至るまで幅広い業態をグループで抱えており、そうした点が評価されている。
女子学生は、その企業の業界内のポジションや規模よりも、仕事に対する満足度や福利厚生、労働条件などが自分のライフスタイルや価値観に合うかどうかが企業を選択する決め手の一つとなっている。上位に入る企業の多くはそうした選択肢が幅広くあるとの認識だ。
また、女子ランキングのほうが総合順位より大きく上げている企業は、22位日本郵政グループ(総合39位)、23位オリエンタルランド(総合47位)、25位コクヨ(総合52位)などが挙げられる。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら