就職情報が解禁されて約2カ月が経過。2017年卒の採用活動は、就職情報解禁が昨年通りの3月スタートだったが、選考開始日は、「指針」改定により6月1日へと2カ月繰り上がった。そのため企業は年明けから活発に動き、例年にない早いペースで活動を続けている。
それでは学生の意識はどうか。東洋経済オンラインは、2017年春に大学や大学院を卒業予定の学生を対象として、就職人気が高い「ベスト300社」の最新ランキングをお届けする。
このランキングは、文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所の調査をもとにしたものだ。同調査は、就職活動の前半と後半の年2回実施。調査対象者は、同社の就職サイト「ブンナビ!」に登録している学生だ。今回掲載する2017年卒の調査は2016年2月10日から4月10日までに実施された(調査の詳細は7ページ目を参照)。
今回のランキングには参考情報として16年卒の総合結果や男女、文理系別の個別順位も併載した。就活・採用市場の変動もあり2016年卒と2017年卒では、単純比較が難しいことをあらかじめお伝えしておく。
トップ10のうち7社が金融企業
2017年卒・前半ランキングで1位に輝いたのはみずほフィナンシャルグループ、2位は三菱東京UFJ銀行とメガバンクがワンツーフィニッシュとなった。トップ10のうち、金融業界から7社がランクイン。「採用人数の多さと企業としての安定感は多くの学生を惹きつけている。学生の就職意識にマイナス金利政策の影響は見られない」(文化放送キャリアパートナーズ)。
3位に全日本空輸(ANA)、4位にJTBグループ、10位に日本航空(JAL)がランクインするなど、旅行関連も堅調。2020年の東京五輪だけでなく、昨今の訪日客増という観点でも注目度が高い。昨年、好調だった商社は資源投資による業績の巨額損失を受け、伊藤忠商事をのぞいて下落傾向だ。
文化放送キャリアパートナーズが3月に実施したモニター調査によれば、学生が「人気が下がる」とした業界は「電気機器メーカー」に集中。不正会計問題や海外企業による買収など、業界についての報道が学生の評価を厳しくしているのだろう。ランキングは、1ページあたり50社ずつ掲載しており、ぜひ300位までをご覧いただきたい。