多くの会社が新入社員を迎えた今月。会社にこそ入社しないものの、新社会人としてスタートを切った身分の人もいる。国や地方自治体などに勤務する公務員だ。
公務員も会社勤めのサラリーマンと同じように給料暮らしをしている。毎月の給料だけではなく、夏冬のボーナス(一時金、賞与)もある。この4月から新しく公務員になった人はこれから初任給が支給されるだろう。
そんな公務員はいったいいくらぐらいの給料をもらっているのか。納税者なら当然気になるところだ。東洋経済オンラインは、総務省が発表している最新版(2014年度)の「地方公務員給与実態調査」に基づき、自治体ごとの平均年収額を算出。都道府県、政令市、市区町村をすべてひっくるめて1788自治体のうちトップ500自治体をランキングにした。
諸手当を含む平均給与月額の12カ月分に期末、勤勉手当を加えた数字で一部は概算数値ではあるが、傾向は一目瞭然だ。2013年版を基にしたランキングも公開したことがあるが、最新版となる。
上位の自治体では有力企業を上回る例も
地方公務員の給与は、かつて国家公務員よりも高い逆転現象が起きていた。だが、総務省の是正勧告などを受け、各自治体が独自に設定してきた“おいしい”給料表は見直されつつある。その結果、現在大半の市区町村では、国家公務員を下回る給与水準となった。とはいえ、上位の自治体では1部上場の有力企業すらも優に上回る給与水準。地方公務員が恵まれていることに変わりはない。
1位は東京都。平均年収は735万円(平均年齢41.0歳)。東京都は1300万人を超える圧倒的な人口で納税額も大きく、職員数も約16万7000人と突出して多い。一方で、東京は物価も総じて高いため、地方都市で上位にランクインしている自治体の公務員のほうが生活にはゆとりがありそうだ。都道府県や政令市の給料は相対的に高い傾向がある。
トップ500自治体だけだと全体的な傾向が分かりづらい面もあるため、東洋経済オンラインは近日中にワースト500自治体のランキング公開も予定している。