格安航空8社連合は一体どれだけ戦えるのか 大手軸の世界3陣営に挑む新興勢力の全貌
日本乗り入れのバリューアライアンス加盟航空会社の路線
●バニラエア(7路線)
成田~札幌・奄美大島・沖縄・台北・高雄・香港
関西~台北
※沖縄~台北が9月より就航予定
●スクート(2路線)
成田~シンガポール(台北経由)
関西~シンガポール(高雄もしくはバンコク経由)
※成田~シンガポール(バンコク経由)が7月より、
新千歳~シンガポール(台北経由)が10月より就航予定
●チェジュ航空(8路線)
成田・関西・中部・福岡・沖縄~ソウル(仁川)
関西~ソウル(金浦)
関西・福岡~釜山
※札幌~ソウル(仁川)が7月より就航予定
●セブパシフィック航空(5路線)
成田・関西・中部・福岡~マニラ
成田~セブ
バニラエアにとってはインバウンドの取り込みに期待
バニラエアにとっては、今回の加盟による金銭的な負担も少ないことからバリューアライアンスに入るデメリットはなく、メリットのほうが大きいだろう。日本人利用者に対しては、台北や香港から先の以遠区間へ向かうLCC利用者の取り込みが期待できるが、それ以上にインバウンドの効果のほうがより大きい。具体的には、スクート、チェジュ航空、セブパシフィック航空などを使って成田へ到着した外国人観光客が札幌へ乗り継ぐ際に、バニラエアを使うようなシーンが今後増えるだろう。
加えてバニラエアは年内にも台北から東南アジアへの路線(成田~台北~東南アジア)を自社便で就航する予定があり、この路線においてもバリューアライアンスのメリットを享受できる可能性が高い。
バニラエアの五島勝也社長は「ネットワークが拡大することで、日本のお客様を多く場所へ運ぶことができる。またインバウンドの取り込みにあたっても、海外でバニラエアのネットワークを使った予約を取ることができる。ホームマーケットでないサードマーケットで知名度を上げることによって、いずれは自社の翼で飛ばしていくという可能性も期待できる」と話す。
新しいタイプのアライアンスであるバリューアライアンス。現地で取材をして感じたのは、経営者が既存の航空会社に比べて若く、さまざまなアイデアや発想が期待できる。
一方、コストの徹底的な管理が至上命題であるLCCというビジネスモデルの中でどこまで一緒になって新しいことに取り組むことができるのかという課題もある。知名度をいかに上げていけるかも、勝負を分けるポイントとなるだろう。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら