MRJが挑む「最強ライバル機」との頂上決戦 三菱航空機の営業キーマンに聞く
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――2014年8月に日本航空(JAL)が32機の導入を決めて以降、MRJは新規の受注が途絶えています。現在、海外での商談はどういった状況にあるのですか。
もちろん、われわれ営業部隊が世界を飛び回って、精力的なセールスをやっている。MRJの潜在的なお客さん(購入の可能性があるエアライン)は、世界でおよそ300社ぐらい。そのうち、3年内に次の導入機材選定を計画しているエアラインが30社ほどあり、それらの企業と本格的な商談を進めているところだ。
目下の商談は、欧州や中南米がメイン
地域でいうと、北米での目先の大きな商談がひとまず終わって、今は欧州と中南米、一部アジアでの商談がメイン。欧州はフォッカーなど古い機材を使っているエアラインが多く、そろそろ更新需要の大きな波が来る。中南米も国が地方路線の拡充政策を進めているブラジルを始め、チリやメキシコでも機材の発注計画がある。こうした商談を着実に受注につなげていきたい。
――MRJの獲得済み受注の内訳を見ると、一番の大口契約が米スカイウエストで200機(仮予約分の100機含む)。次いで米トランス・ステーツが100機(同50機含む)と、機数ベースでは米国での受注が全体の8割超を占めています。
米国は地方路線のネットワークが充実していて、世界でもっとも多くのリージョナル機が日々飛んでいる。また、その運航形態も非常に独特。大手エアラインは100席以下のリージョナル機の運航業務を外部に委託しており、大手の便名であっても、実際のオペレーションや整備、機材調達はリージョナル専門の運航受託会社が担っている。
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