「あまりマナーというと、よけいに敷居が高くなるんじゃないか」と言う方もいらっしゃることと思います。「飲みに行くのに、そこまで気を使わなきゃならないのか」とも。
でも、バーって、ある意味で、スマートさを楽しむ場所でもあると思うのですよね。お酒を飲むだけなら、それこそいろんな飲食店があるわけですし、家で飲めばさらに安上がりです。
バーとは、不特定多数のお客さまが、ひととき、同じ空間で、グラス片手に疲れをいやし、リフレッシュする場。
仕事仲間でもない、家族でもない他の人たちを思いやるマナーをもつ、そんな「大人」の飲み方ができる人は素敵だと思います。
そうそう、肝心なことを言い忘れました。バーに行って(接待対応の店は別)、他のお客さまのことを気にせずに、会社の延長で大声で内輪話に盛り上がる。これはいちばんNGです。
こういう方たちがいらっしゃると、わたしは、その方たちがお帰りになったあと、がまんしてくださった他のお客さまにお詫びします。
「サラリーマン 2人集まれば そこは新橋」
失礼しました。
酒は大人の教養である(その1)
~醸造酒と蒸留酒、
そしてアリストテレスとウィスキーについて~
ここからはお酒についてのお話。
前回の最後に書いた、ウィスキーの生みの親は「アリストテレス」。
???と思ってらっしゃる方も多いのではないかと思いますが、その説明の前に、お酒の知識の基本中の基本、醸造酒と蒸留酒の違いについて、すこし。
世界にはいろいろな種類のお酒がありますが、その製法から、大きく分けて、醸造酒(ビール、ワイン、日本酒など、原料をつぶして酵母を加えて発酵させるお酒) と、醸造酒ができる途中の発酵液(もろみ)を蒸留してつくる、ウィスキーやジン、ラム、焼酎などの蒸留酒とにわけることができます。
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