新しい発想をしたければ「権威」になるな!

ベテランは「知識」を「儀式」に変えてしまう

あなたは会社の中で「権威主義者」になっていませんか?(写真:wavebreakmedia / PIXTA)
人生は一度きりしかない。「お仕着せではないクリエイティブな生き方をしたい!」という願望を持っているビジネスパーソンは多いのではないだろうか。そんな人々を勇気づけて背中を押してくれるのが、先人たちの偉業をまとめた書籍。『「クリエイティブ」の処方箋』(ロッド・ジャドキンス著、島内哲朗訳、フィルムアート社)には、クリエイティブに生きるための発想が、86本の短めの読み物として紹介されている。
東洋経済オンラインでは、86のアイデアのうちのいくつかを紹介していく。第2回は「生涯初心者のススメ」。

 

頼まれて、テレビの昼メロを創り出すハメになったことがある。もちろん、生まれて初めての経験だった。なにしろ私は画家なのだから。そして私は、テレビ業界のプロたち30人の前に立った。業界のプロたちは、期待と焦りの入り混じった視線を私に向けた。

セミナーだと思っていたのに・・・

依頼を受けたはいいが、何が待ち構えているのか見当もつかなかった。私がセントラル・セントマーティンズ・カレッジのために開発した創造性養成セミナーがある。それが部外者にも受講可能になったので、ドバイのテレビ局が飛びついてきたのだ。局の招きで私はドバイに飛んだ。

宿泊はドバイ・ヒルトン、送迎はリムジン、経費はすべてあちら持ちという贅沢な条件だった。当然私は責任を感じ、十分な準備をして臨んだ。わざわざドバイに出向いてからロンドンに忘れ物などという失敗をしたくなかったのだ。

セミナーには5つ星ホテルの会議室があてがわれた。会議室に踏み込んで局の制作チームと顔合わせという段になって、テレビ局長が突然こう言った。「あ、言いそびれてたんだが、セミナーはやらなくていいから、ドバイで制作するテレビドラマの企画開発を手伝ってやってください」。地雷一発、綿密な準備は木端微塵に吹っ飛んだ。

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