「今の時期にお勧めなのは、みそちゃんこ鍋などです。肉や魚、野菜などの食材がたっぷり入っているので、バランスよく栄養素を取り入れることができます。みそは発酵食品で、腸内環境を整えることにも役立ちます。腸には体全体の約6割の免疫機能が集まっているといわれるため、免疫力を強化するには、腸を整えることも重要なのです。体も温まり免疫細胞も活性化しやすいため、夕食に食べるようにしてみてください」(黒川医師)
筋肉が発達しているとインフルにかかりにくい
ちゃんこ鍋といえば力士の食事だが、真冬に裸でも風邪を引かないのは、体についた脂肪が防寒着代わりになっていることに加え、アミノ酸にも関係があるそうだ。
「筋肉を動かしたときには、グルタミンが放出されます。グルタミンは、免疫細胞のエネルギーになるのです。そのため、バランスのよい食事と運動で筋肉が発達していると、インフルにもかかりにくくなります。一般的によく外で遊んでいる子どもは、風邪を引きにくいといわれるでしょう。それはグルタミンが関係しているのです」(油原氏)
ただし、フルマラソンのようなハードな運動をすると、グルタミンやアルギニンなどの消費量がいつもより多くなり、体内で不足する可能性がある。運動がよいとはいっても、ほどほどが肝心だ。
「アミノ酸の組成は生活習慣の違いで、必要なアミノ酸は一人ひとり異なります。いろいろな食材をバランスよく食べて、ほどよく体を動かすことが大切です。体調がよくないときには無理をせず、複合的なアミノ酸などの入ったサプリを活用してもよいでしょう。肉類など同じ素材を食べ続けることは止め、体内のバランスを考えた食生活こそが、インフルなどの感染症予防に役立つと考えてほしい」と黒川医師がアドバイスをする。
冬の前半は記録的な暖冬だったが、1月中旬から急に寒くなってきた。バランスよくアミノ酸やビタミン類などを補給できるみそちゃんこ鍋で、インフルやノロを撃退しよう!
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