二子玉川は波乱万丈44歳が漂着する街だった

「狂った街TOKYO」での自らの地位を悟る

r(リターン)の世界もg(グロース)の世界も否定するつもりはありません。ただ、r(リターン)の世界も垣間見ることができたのは、東京だったからではないかと思います。東京ほどのボリュームではないにせよ、地方にももちろん資産運用で富を増やす富裕層はいるでしょう。

ただ、東京のr(リターン)の世界の住人たち、具体的にはベンチャー界隈の人たちや、サエコを通してその存在を意識したフリーザ並みの戦闘力の男性たちは、僕にとってものすごく刺激的でした。その中のトップクラスが、昨今では節税効果や子供の英語教育などのメリットを鑑みてシンガポールなどに移住しているのでしょう。

弱肉強食だけど、誰にでも可能性がある街

この20年、紆余曲折ありましたが、ようやく自分の“東京での地位”が見えてきた気がします。きっと皆さん、こいつ薄っぺらいなとか、こいつの将来大丈夫かよとか、思ったことでしょう。

だけど、そんな心配、大きなお世話だよと思っています。他人の心配する前に、自分の心配をした方が賢明だと思いますよ。この20年間、僕は僕なりに必死で東京という大海を泳いできました。時に溺れかけたこともあります。東京は弱肉強食の世界。ですが、多くの人に門戸が開かれている、“可能性”のある街。それが最大の魅力だと思います。

たしかに東京で生まれながらに裕福な人もいるでしょう。東京を目の前に誰しもが平等であるなどという綺麗ごとは言いません。東京内での格差は他県より確実に大きいでしょう。それは事実です。周りの人間と比べてしまうことで、同調圧力や出世圧力を無意識に感じることもあるでしょう。

しかし、頑張り次第で上に上がれる“気がする”のが東京の魅力です。隣の隣まで見渡してみれば、総合商社で年収1000万円で調子に乗っていた自分がアホみたいに思えるように、年収3000万円の医者や弁護士や外資金融マンもいますし、キャピタルゲインでウハっている起業家もいます。

あなたが何気なくスターバックスで座ってコーヒーを飲んでいる席の隣にいる人は、実はそのような実力者やr(リターン)の世界の住人なのかもしれません。そうしたレベルの高い人と接することで、自らを高めようと意識し、実際に高みを目指し、それ相応の地位を築いていけること“も”ある。

己の限界に制限をかけない野心家にとって、東京は恵まれた環境だと思います。広い世界が見え、多様なライフスタイルをイメージでき、少し手を伸ばせば理想とする生活が手に入るかもしれない。

みなさんはなぜ東京に住み、東京で何を得たいと思って、もがいていますか?

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