鉄道員の「英語力」はどこまで通用するのか

二子玉川では独自プロジェクトが進行中

外国人客の多い渋谷駅には、東急と東京メトロが共同で観光案内所を開設している(撮影:今井康一)

ここ最近、鉄道の車内や駅のホームで外国人観光客の姿を目にする機会が明らかに増えた――。日々の生活の中で、そう感じている人は多いのではないか。

実際、今年1~11月に日本を訪れた外国人の数は、過去最高となる1796万人を記録。前年同期と比べると47%も増加した。それにつれて、訪日客の移動の足となる鉄道は、どこもてんてこ舞い。切符売り場などで係員が外国人客に説明している光景も珍しくなくなった。

ボディランゲージで全力対応

実際のところ、鉄道員の外国語能力はどの程度のものなのか。

東京メトロでは、お年寄りや地下鉄に不慣れな人への案内を目的とした「サービスマネージャー」が外国人対応を担当している。約50人のスタッフが上野、日本橋、大手町など主要14駅に配置され、日中に駅構内を移動しながら案内業務を行っている。特に外国人が多い銀座、新宿、表参道の各駅には、案内所を設けて常駐させている。

サービスマネージャーは「日常会話程度の英語が話せることが望ましい」(東京メトロ)。2011年時点のデータでは、サービスマネージャーが案内する件数は1日300件以上。その1割程度が外国人への案内だという。

では、駅の改札口に常駐している一般的な係員はどうか。こうしたスタッフは職務上、英語力を要求されていない。とはいえ、外国人からの質問を最も受けやすい場所で働いている。

乗り換え案内や出口案内だけでなく、商業施設やホテルの場所について聞かれることもある。質問されれば、「ボディランゲージも使って全力で対応します」(東京メトロ)。

現場での対応力を引き上げるため、東京メトロでは駅係員の出退勤の点呼時に「ワンポイントレッスン」を行い、よく使われるフレーズを週に1つずつ覚えてもらっている。1年間続ければ、50のフレーズが覚えられる。また、翻訳機能を備えたiPadをすべての改札口に備え付けており、地図アプリなどと組み合わせれば、大抵の質問は解決できるという。

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