中学受験に合格したいなら塾の本質を見抜け 合格実績や営業トークに惑わされない選び方
中学受験の本番まで、地域によってはすでに残り1カ月を切っている。小さな受験生たちは懸命のラストスパートを競い合っていることだろう。塾の先生たちも子どもたちを励まし、ときには心を鬼にして追い込み、教え子の合格を願っているはずだ。
一方で、毎朝投函される新聞には、たくさんの塾による生徒募集の折り込みチラシが挟まれている。この12月から翌年の2月までが中学受験塾選びのピークだ。現在の小学6年生が入試を終えると、中学受験塾ではすぐに新年度が始まる。
「新小学4年生」と呼ばれる小学3年生の2月から塾に通い、受験勉強を始めるのが中学受験塾のスタンダードだ。ちょうど丸3年間を塾で学ぶことになる。
中学受験勉強はゴールのわからないマラソン
しかし「新小学4年生」の時点で、「今の自分の学力はこの程度だけど、最終的に必要になる学力はこのレベルだから、これからの365日×3年間で毎日これくらいずつ勉強しなければいけない」などと考える小学生などいるわけがない。
「とにかくがんばらなければならない。でもいったい何をすればいいの?」というのが小学生。そこが高校受験や大学受験とのいちばんの違いだ。まるでゴールがどこにあるのかすらわからないマラソンを走っているようなものである。
想像してみてほしい。「あなたにはこれから3年間、毎日走ってもらいます。しかしゴールまでの距離はわかりません。とにかくずっとずっと遠くです。でもとりあえず走り続けてください」といわれて走り出すことを。そんな状態で、しかも小学生に、「とにかく自分で考えて走り続けなさい」と言うことはほとんど拷問。肉体よりも先に精神がやられてしまう。
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