読めば納得!モンゴル人横綱の「尖った」言動 「建前なし」「容赦なし」には理由があった

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なぜモンゴルの人は「強い」のか?
白鵬、日馬富士、鶴竜――。大相撲の現役横綱は全員がモンゴル出身だ。その前の朝青龍まで合わせると、4人連続。そうしたことからも「モンゴル=強い」という印象を持つ日本人は多いのではないか。
実際、モンゴル人は遊牧の歴史の中で「強さ」を磨いてきた民族ともいえる。個人主義が強く、ビジネス関係では他人には容赦がなく、弱肉強食の傾向がある。ただし、家族は絶対に裏切らず、シャーマニズムや言霊を信じる――。相撲ファンに限らず、知っておくと興味深いモンゴル人の特性について、駐日モンゴル国大使館で商務・経済担当を務める、ルンダー・ダワー・ジャルガル参事官に聞いた。


――日本人とモンゴル人、よく顔が似ていますよね。日本の相撲界ではモンゴル出身の力士が活躍していることもあり、親近感を持っている日本人も少なくないかもしれません。

確かに、日本人とモンゴル人は顔が似ていますね。蒙古斑もあり親しみが湧いてしまいます。でも、価値観や文化が違う国ということは、意識しておかなければいけません。

浅い関係であれば、親近感を持って付き合うだけでも十分です。でもビジネスは結婚と同じ。よく価値観の違いで離婚しますと言いますよね? ビジネスではそのようなことは起こってほしくないので、価値観を理解したうえで関係を作ったほうが長期的にうまくいきます。

――日本とモンゴルの根本的な違いは、遊牧民族と農耕民族というところでしょうか?

そうです。お互いの国を理解しようとするときには、歴史から始めるべきだと思います。お互いの国の歴史を勉強して、文化がどこからでてきたかを知らないと、物事の背景を理解できません。

モンゴルは遊牧民族で、その生活では家畜のために広い面積が必要です。遊牧民同士があまり近寄ると家畜のえさとなる草がなくなるので、他人と接触する機会が少ないのです。

お互いの空間を尊重し、人のことにはあまり入り込みません。また遊牧の生活ではさまざまな決断を自分でしなければいけないので、完全な個人主義です。みんな違って個性があるのが当たり前。だからモンゴルではいじめはなく、逆に言えば他人に対して淡白とも言えますね。

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