ネパール人をランチに誘ってはいけません? 日本人の常識は、世界の(かなり)非常識

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半年ぶりの連載再開となる今回は、ヒマラヤ山脈の南麓に広がる国、ネパールを取り上げる。この10年で、約10倍に増加した在日ネパール人。彼らは、われわれ日本人がごくごく当たり前に思っている生活習慣について、驚くことが多々あるようだ。「日本の常識は、(時として)世界の非常識」と知ることは、今後、グローバルで働いていくうえで、とても大切なこと。ネパールと日本の習慣の違いについて、マダン・クマール・バッタライ特命全権大使に聞いた。
 

ランチに誘われると、困る理由

――近年、とても多くのネパールレストランをみかけます。日本にいるネパール人の数は2000年からすると10倍ほどに増えたとも聞きます。

そうなのです。この2年ほどでも急激に増え、現在3万人を超えています。インドレストランで働いている人がネパール人ということも多いのですよ。子どもの数も増えたために、ネパール人の小学校もできました。

――ネパールと言えば食のイメージがあります。

レストラン経営をしているネパール人が多いので、そうかもしれませんね。食に関して言えば、日本と異なることがあります。ネパールでは昼食を食べないこともあり、食事は1日2回の人が多いのです。ですから実はランチミーティングに誘われると困ってしまうのです。

ネパールでは朝起きて、お茶やミルクを飲みます。日本のように起きてすぐに朝食は食べません。そして9時以降ぐらいに朝食を食べてオフィスに行き、10時ぐらいから仕事が始まります。日中はスナックを食べて、夏であれば17時まで、冬であれば16時まで働き、19時に夕食を食べます。

私個人の話をすれば、朝は4時に起きます。顔を洗ったり、お祈りをして朝5時には散歩に出掛けます。戻ったらお茶やミルクを飲み、6時には出掛ける準備がすべてできている状態です。9時にお米、ダル(レンテルなどの豆)、野菜、ヨーグルトなどのしっかりとした朝食を食べ、大使館に行きます。

そして14時に軽くチャパティや野菜などを食べ、17時に大使館を出て19時に夕食を食べ、21時半ぐらいには寝ます。ネパールでは多くの人がこういう習慣なのです。

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