子どもを「本好き」に変える、ただ1つの方法 いきなり本を読むのはハードルが高すぎる

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お子さんが就学前でまだ小さいのであれば、今後のために有効的な方法として「読み聞かせ」があるということは、よく言われています。子どもが小さい頃に親が「読み聞かせ」をすることで、その後、読書好きになっていったという例は枚挙にいとまがありません。小さい頃から本やストーリーというものに興味が示されるのですから、「三つ子の魂百まで」でしょう。

しかし、小学校の高学年、中学生になってまで読み聞かせはやりませんね。そして大概、子どもがその頃になって「どうしてうちの子はこんなに本が嫌いなのだろう」「国語はできないから、読書を勧めようかしら」「読解力がないのは、読書をする習慣がないからだ」と、さまざまな声が上がってきます。

「本を読まない=国語ができない」ではない

実際、私がこれまで行ってきた3000人以上の保護者面談の中で、ご質問の多い順に挙げると、1位「うちの子勉強しないのですが、どうしたらよいでしょうか」、2位「数学(算数)ができない」、3位「本を読まない」で、読書に関しては多くの関心の的となっていました。

しかし、そもそもなぜ、読書をしてもらいたいと思うのでしょうか。この点についても、今まで多くの保護者面談で親御さんに伺ってきました。するとその理由は、「国語ができないから」「読解力がないから」という2つに集約されています。つまり、国語や読解力を上げるために本を読んでもらいたいとお考えのようです。石山さんも、そうお考えのことだと思います。

この点についてはっきりと申し上げると、

「国語の成績を上げるため、読解力をつけるために、あえて読書する必要はない」

ということです。

私が指導した生徒に非常に本が好きな生徒がいました。その生徒は小学校の頃から本が大好きで、休み時間も本を読んでいます。当然のことながら、彼女は国語の成績は非常によかったです。特に読解問題はいつも1番で、勉強らしい勉強はしていませんが、教科書の国語の文章自体に興味があるので、内容も一度で理解し、設問にも容易に答えられます。

しかし、その後、中学、高校へ進学し、大学受験の国語を勉強するときになって、本をまったく読まない生徒に国語の成績が簡単に抜かれていきました。このような例はたくさんあります(読解力の高め方は第9回の記事「一生ものになる、『本質を捉える頭』の作り方」を参照ください)。

さらに、これまで私が経験してきた中で、程度の差こそあれ、次のような例もたくさんみてきました。

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