昇進意欲の「男女格差」はなぜ拡大しているのか? 企業内の昇進ルートが女性向けに設計されていないという現実
ホワイトカラーの女性社員の現状に関する最新の調査は、多くの女性が最近、肌で感じていることを裏付けている。それは、企業内の昇進ルートが、女性向けには設計されていないという現実だ。
男女間の格差は過去11年で最大に
コンサルティング会社マッキンゼーと働く女性を支援する非営利団体LeanIn.orgの年次調査によると、女性の昇進意欲は2024年より高まっているにもかかわらず、男女間の格差は過去11年で最大に広がった。
誤解してはならない。女性の仕事への意欲も責任感も、男性と同じように強いことは確かだ。しかし、組織の階段を上りたいという意欲では後れを取っている。次の職位への昇進を望むと答えた女性の割合は80%で、男性の86%に比べて低い。
無理もない。この1年で、職場環境は女性にとってこれまで以上に厳しいものになっている。もともと特に歓迎されていたとは言い難い。ここ10年で積み上げてきた成果が失われつつある中、多くの女性は、手が届かないように感じるものをなぜ目指すべきなのか、と問い始めている。
女性たちは、最も支援を必要としている時に、雇用主が自分たちの成功を後押しする姿勢を弱めていることに気づき始めている。調査によれば、女性のキャリア向上を「優先事項」と位置付けている企業は約半数にとどまる。

















