昇進意欲の「男女格差」はなぜ拡大しているのか? 企業内の昇進ルートが女性向けに設計されていないという現実
同月に、トランプ米大統領はブルームバーグの女性記者を「ピギー(豚)」と呼び、12月にはCNNのケイトラン・コリンズ氏を「愚かで意地悪」と罵倒した。英紙フィナンシャル・タイムズによれば、トランプ氏が世界経済フォーラム(ダボス会議)への出席に同意したのは、主催者側が女性の活躍推進など「ウォーク(Woke、社会正義に目覚めた)」に関するテーマを前面に出さないと約束した後だったという。
状況は厳しい
性犯罪で起訴され勾留中に死亡した米実業家ジェフリー・エプスタイン元被告と、ハーバード大学元学長で米財務長官も務めたラリー・サマーズ氏との間でやり取りされ、このほど新たに公開されたメールは、一部のエリート層が女性についてどう思っているかを垣間見せるものだった。米紙ニューヨーク・タイムズは、「女性は職場を壊したのか」と問いかける見出しまで掲げた。
状況はとにかく厳しく、追い詰められているように感じる。もっと前向きな解釈を提示できればよいのだが、現実はそう甘くない。女性の地位向上が長く「停滞したジェンダー革命」と呼ばれてきたのには理由がある。そして今、私たちは停滞のただ中にいる。私たちにできるのは、ハードルが高くなっている現実を認めた上で、それでも女性たちが、せめて幾つかの障害だけでも乗り越えられる道を見いだせるよう願うことだ。
(ベス・コウィット氏はブルームバーグ・オピニオンのコラムニストで、米企業を担当しています。以前はフォーチュン誌のシニアライター兼エディター。このコラムの内容は必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません)
著者:Beth Kowitt
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