「なぜ?」を繰り返すのは"ウザい"だけ・・・部下が心を閉ざす"尋問型"1on1から脱却する方法

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部下に教える上司
「上司が1on1ミーティング研修を受けてきたらしく、やたらと1on1したがるんです」と部下は迷惑そう(写真:jessie / PIXTA)
組織風土づくりのプロであり『売上を追わずに結果を出すリーダーが見つけた20の法則』を上梓したFiveVai CHOの加藤芳久さんのもとには、社内のコミュニケーションに悩む相談が多く寄せられます。ここでは、1on1ミーティングで関係をよりよくする方法をご紹介します。

部下に「なぜ?」を繰り返していませんか?

先日、製造メーカーに勤める20代の男性社員から相談を受けました。

「上司が1on1ミーティング研修を受けてきたらしく、やたらと1on1したがるんです。研修で部下の気持ちの深掘りが大切と教わったらしく会話をするたびに『それは、なぜ?』と聞いてきます。正直ウザイです」とのことです。正直、困った上司だなと感じてしまいました。

1on1ミーティング研修では、コーチングの手法も学んだそうですが、間違ったコーチングが世の中の上司をダメにしていると言っても過言ではないと思います。本来、コーチングは相手の可能性を引き出し、相手が気が付いていなかった盲点さえも導き出す素晴らしいものだと認識しています。ところが、数時間習っただけの、言わば「にわか仕立てコーチング」では相手の役に立つはずがないのです。

上司は部下との関係性を大切に、相手に興味関心を誠実に持ったうえで「なぜ?」と聞く必要があります。相手を深掘りしたり、何かを引き出そうとしたりするやり方として、「なぜ?」を繰り返すのは本末転倒です。質問で相手の可能性や「答え」を引き出したいのに、むしろ相手からは嫌悪感を引き出してしまっています。

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