「客との対面」が苦手だった販売員を【ファン】が生まれるまでに成長させた"たった2つのこと"
入社後2週間の研修を受け、兵庫県赤穂市の店舗に配属されました。
研修では商品の注文書の書き方を教わったり、社訓を大声で唱和したり、徹底的に掃除を教え込まれたり……という最低限な部分を教わり、具体的な仕事の仕方やノウハウの教育については「先輩を見て盗め。この会社は社員の個性を売りにしている」という昭和的なものでした。
「寮付き」という話だったのですが「寮」とはお店の裏にある倉庫のことで、そこで寝泊まりをする生活で、一般のお客さんを相手にする仕事なので土日も忙しく、入社後はじめて休みが取れたのは半年以上経ってからでした。
そして店舗に配属されたときのわたしは、以前受けた手術の痕がまだ残っており人と顔を合わせてコミュニケーションを取ることに苦手意識を持っていました。更に1つ前の会社で飛び込み営業、売り込みでの挫折をしたばかりという状況でした。
しかし、わたしはその状態から「入社2カ月目で売上1位」になりました。わたしはここで、ある「マーケティングによる成功」を体験したのです。
「トイレ掃除」と「お客さんの受付」に励む毎日
営業所に配属されたわたしがやっていた仕事は、ほとんどが先輩に言い付けられる雑用でしたが、それ以外に主に2つありました。
1つは「毎日のトイレ掃除」です。店長から事務所が入っていた雑居ビルの「全てのトイレ」を毎日掃除するように、と命じられたのです。
仕事ですし、自分は新人でもあったので素直に真面目に取り組んでいました。毎日やっていると、徐々に掃除のスピードも速くなってきて時間に余裕も生まれ、トイレ以外の部分も掃除をするようになりました。
その範囲は日に日に広がり、ビルの前、そしてビルから駅前まで、毎日掃除をするようになっていきました。駅とはいっても、播州赤穂駅という小さな駅でしたし、駅から近い雑居ビルであったためそんなに労力はかかりませんでした。
毎日やっていると、駅の職員さんから「毎日掃除をしてくれてありがとう」と店が褒められることもありました。
そしてもう1つは「会場に集まったお客さんの受付」です。
サンケンでは雑居ビルの3階を店舗として使っており、毎日朝の部、昼の部、夜の部とお店で健康商品の販売をしていました。



















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