中高年「だるい」「疲れやすい」…実は《あの栄養素不足》が原因!?→オーガニック野菜たっぷりのヘルシー朝食でも不調に陥る訳

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

しかし、たんぱく質はただたくさん摂れば良いものではありません。大切なのは、摂ったたんぱく質をきちんと消化・吸収して、体の中で役立てられているかどうかです。

消化吸収できなかったたんぱく質は、体に負荷をかけます。特に胃腸が弱っている時に無理をしてたんぱく質を摂ると、未消化の大きな塊のまま腸に届き、ガスや膨満感、便秘、下痢などを引き起こす要因になってしまうことがあります。

特に、年齢を重ねると胃の運動機能が徐々に低下してくるため、消化に時間のかかるたんぱく質は胃の中に長時間残りやすくなり、胃の不快感を引き起こしてしまうこともあります。

たんぱく質の消化を助ける摂り方

たんぱく質をしっかり消化するために、まず基本となるのは、再三いわれていることですが、よく噛んで食べることです。たんぱく質は胃液に含まれるペプシンという消化酵素で分解されますが、いかにこの咀嚼で食べ物を小さくして胃に届けるかがまず鍵となります。

ただ、食べる以前の料理中の香りや咀嚼によって唾液や胃酸の分泌が促され、消化の準備が始まっていることもお忘れなく。五感を使って食事を楽しみながらしっかり噛むことで、消化がぐんとスムーズになるので、ぜひ意識してみてください。小さなことですが、消化力はかなり変わってくるはずです。

次に意識したいのが、消化吸収できる分だけを食べることです。血液検査などで「低たんぱく」と指摘されると、多くの人が「もっと摂らなければ」と思いがちですが、実は逆の発想も大切なのです。消化力が落ちているときほど、あえてたんぱく質の摂取量をいったん減らすことで、胃酸の負担を一時的に軽くし、吸収率を高めるようにします。たんぱく質を20g摂っても消化しきれずに不調を起こすくらいなら、確実に消化できる5gを摂る方が体にははるかに効果的なのです。

また、プロテイン飲料についても注意が必要です。液体だから消化しやすいだろうと思われがちですが、たんぱく質である以上、消化には多くの胃酸や酵素の助けが必要になります。体調によっては負担になるので、摂る場合は規定量を超えないようにし、一度に飲み切るのではなく、何回かに分けて少しずつ飲みましょう。そして、できれば口に含んでゆっくり噛むようにして飲むようにし、消化を助けてあげてください。実際、よく噛んで飲んだら胃もたれしなくなったという声もいただいています。

次ページお味噌汁やスープは消化に優しいのがメリット
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事