中高年「だるい」「疲れやすい」…実は《あの栄養素不足》が原因!?→オーガニック野菜たっぷりのヘルシー朝食でも不調に陥る訳
ところが、決定的に足りなかったものが1つ。それが「糖質」でした。なぜ腸にとって糖質が必要なのかというと、腸の修復や調子を整えるのに欠かせない栄養素だからです。糖質=悪というような風潮があるものの、そもそも糖質は五大栄養素の1つで、生命維持に欠かせないものです。
糖質が足りなくなると、エネルギー不足となり、基礎代謝が低下してしまいます。すると、せっかく摂った栄養素を働かせることができなくなってしまうのです。つまり、腸のために栄養を摂っているのに使えない状態です。
これでは、どれだけ食事に気を遣っていても、成果を実感できません。
過剰な糖質制限が「だるい」「疲れやすい」に…
糖質をなるべく減らそうとしている方は、太るのではないか、メタボになるのではないか、血糖値が乱高下するのではないか、などの心配があってのことだと思います。けれど、体が1日に必要としているエネルギー量は、厚生労働省の基準によれば、男性で2300kcal前後、女性で1700kcal前後です。けっこう多いなと感じる方もいるのではないでしょうか。
このエネルギー量が食事で摂れていないと、腸の修復はもちろん、だるい、疲れやすいなどの不調も改善されにくくなります。糖質はきちんと消化吸収できれば、まったく怖がるものではないのです。
前述のクライアントさんは、1日の総摂取量が900kcalしかなく、体はエネルギー不足の状態でした。この状態で繊維質の多い野菜を大量に食べたら、お腹が張ってもおかしくありません。この場合、まず行いたいのは「質より量が大事」に着目することです。栄養の質というと、どうしても添加物の有無やオーガニックなど体に良さそうなものばかりに目が行きがちですが、その前に必要なのは、エネルギー源である糖質や、体の材料となるたんぱく質をしっかり摂ることなのです。
腸などに不調があると、「ちゃんと栄養を摂らねば」と身構えてしまうかもしれませんが、最初から完璧な食事を目指す必要はありません。カウンセリングにいらっしゃる方の中には、「朝はお腹が空かない」「3食きちんと食べないとダメですか?」と聞かれることがあります。



















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