40代の結婚・出産で知った新しい世界。『ホタルノヒカリ』の作者ひうらさとるさん(59)が語る「人生後半を輝かせる生き方」とは?

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ひうらさんの「2本目の軸」(画像:youtubeチャンネル「ひうらさとるのドラマと温泉」より)
人生100年時代。キャリアも私生活も、花を咲かせるのは一度きりではもったいない。四季咲きの花のように、年齢と経験を重ねながら、自分だけの花を何度でも咲かせていく人々がいる。コラムニスト・芳麗さんが紐解く、新しい時代の人物伝。
今回登場するのは、漫画家のひうらさとるさん(59)。『ホタルノヒカリ』『西園寺さんは家事をしない』『聖ラブサバイバーズ』など、時代ごとの女性のリアルを描きながら、40年にわたり第一線で活躍を続けてきた。2024年にはデビュー40周年を迎え、令和の今も共感を呼び続けている。
18歳で漫画家デビューを果たしてから、30代の迷走期を経て、40代で代表作『ホタルノヒカリ』へとたどりつくまでのキャリアを追った前編に引き続き、後編では、40代以降にますます開花した人生を振り返る。時代が変わっても、漫画家として、いち個人として輝き続けている秘訣について詳しく伺った。
前編:『ホタルノヒカリ』50代作者が語る30代の暗黒期

上昇気流に乗れた理由は推し活?!

――30代半ばのスランプは、漫画以外にも理由があったのでしょうか?

漫画家という自由な仕事を選びながらも、30代の頃は他者の目がまだ気になっていたところがあって、それが停滞の一因だったのかなと。それは私生活も同様でした。

年齢的に、そろそろ結婚もしなきゃと焦りも感じていたから、髪も長くして、きちんとして見える服やフェミニンな服を着て。いわゆる“モテ女性像”をなぞっていたんですけど、それでも恋愛はうまくいかない(笑)。

でも、40歳になった頃に、ふと「もうどうでもいいや。モテなくてもいいや」と吹っ切れたんです。髪をショートにして、服も好きなものを着る。私生活全般がより自由になって、自分が心から楽しいと感じられるようになった。

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