――吹っ切れたキッカケは、年齢や経験ですか?
それもありますが、自己分析するに“推し”に出会ったのが大きかったのかなと。40歳にして、友達に誘われて初めて行ったKAT-TUNのコンサートで、彼らのファンになって以降、世界が急に開けたというか。
全力でステージに立って輝いている彼らにときめきながら、「ああ、こういう世界があるんだ」と。それまでの私は、アイドルやアーティストに夢中になることなんてなかったし、“推し活”なんて自分とは別世界のことだと思ってたんです。
推し活の素晴らしさって、お金も時間も“見返りのない消費”なのに、すごく満たされることなんですよね。誰かを見返りなく好きになることって、他人に認められるための努力とは真逆。“誰にどう思われるか”より“自分がどう感じるか”を大切にすると、毎日、楽しい。好きなことに素直になると、よりエネルギーもわいてくる。
自分の思考や行動パターンが変わった結果、仕事やプライベートも良いほうに変化してきました。
――どんな変化がありましたか?
まず、良い意味で仕事もプライベートも、世間の評価に振り回されなくなったんですよね。
たとえば、41歳のときに『ホタルノヒカリ』がドラマ化されて、世間から注目していただきましたが、ありがたいなと喜びつつも「これは一過性のこと」と、まったく浮かれることもなかったし。夫と結婚したのも、ドラマ化とほぼ同時期でした。
41歳で結婚・43歳で出産
――41歳のときですね。
夫は長年の友人。あの時、彼をパートナーとして意識して結婚したのも、自分に変化があったからかなと。
それまでは、自分がしたいことのためだけに生きていたところがあったけど、この先も、それで良いのだろうかと思い始めて。自分のために結婚したいというより、家族を持ちたい、誰かのためにも生きたいと自然と思うようになっていました。



















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