仏教の「諸行無常」がお金の不安にも効く理由。永遠・不変なものは何もないと考えて…お金の流れを追っていけば真実が見えてくる

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株式や為替で考えてみてもわかります。チャートがずっと右肩上がりで上がると信じられる人はいるでしょうか。株も為替も上がったり下がったりするのが当たり前です。そしてこれは、上がるか下がるかを当てるゲームではありません。どちらに振れてもいいように準備をしておく人しか、市場で生き残ることはできないのです。

諸行無常を当たり前として生きる

例えば、大幅に下がった場合には損切りすることも含めて、市場に参加しなくてはならないのです。下がるという不安をあらかじめ含んで、準備をしておくということです。

準備があれば、不安定な相場でもうまく生きていくことができます。そうでなければ、上がり下がりに一喜一憂し、疲弊してしまうでしょう。

これからどうなるかわからないと考え、あらかじめ備えておく。諸行は無常であることを知った上で人生を生きる。それが仏教のスタンスです。そのように考えておけば、不測の事態に備えることができます。不安な時代だからこそ、諸行無常を当たり前とする仏教の考え方が人々の心に響くのかもしれません。

(この記事を要約した動画はこちらから)

(構成:黒坂真由子)

大愚 元勝 佛心宗大叢山福厳寺住職、慈光グループ会長

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たいぐ げんしょう / Gensho Taigu

佛心宗大叢山福厳寺第31代住職(福厳寺は540年続く愛知県小牧市のお寺)。慈光グループ会長。佛心僧学院学長。

僧名「大愚」は、大バカ者=何にもとらわれない自由な境地に達した者の意。動画配信サービスYouTubeでのお悩み相談番組「大愚和尚の一問一答」の登録者数は74万人を超える(2025年9月現在)。3歳で経を習い5 歳で葬儀デビューし、10歳で僧籍を得る。駒澤大学、曹洞宗大本山總持寺を経て、愛知学院大学大学院にて文学修士を取得。僧侶、事業家、セラピスト、空手家と4つの顔をもち、「僧にあらず俗にあらず」を体現する異色の僧侶。主な著書に『苦しみの手放し方』『お金と宗教の歴史』。

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