続けられない人の欠点は「努力」でなく「分析」 継続の「打率」を上げていくための得策は

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ですから僕は、この問題については「10か0か」の話にしない、ということが重要だと思っています。例えばあなたがこれまで取り組んだことの10のうち1ぐらいしか続けられない人だったとすれば、それを3とか、4ぐらいに持ってくることを考えるようにする。1割バッターが3割バッターになる、ということを考えるんです。

そして、その「打率」を上げるために必要なのは「意思」とか「努力」ではありません。最初に申し上げたように「工夫」なのです。

では「工夫」とは具体的に、どのようなものなのか。これは人によって、あるいは状況によってさまざまなのですが、やるべきことは同じで、次の2つのステップです。

まず、その「何か」を達成するために必要なことをリストアップする。そして次に、自分の行動習慣の中で、比較的変えやすい要素をひとつ、あるいはふたつ変えられないかを検討する。単純なことではありますが、案外この2つのステップを丁寧に踏むだけで、「継続の確率」というのは上がっていくものなんですね。

瞬間的に「モード」を切り替えてみる

たとえば僕は、月に何回かは浄瑠璃や能、最近では落語などの舞台を見にいきたい、と考えています。僕にとってはたったこれだけのことでも継続できるか、難しいところなんですね。仕事もほとんど毎日内容が異なりますし、たまたま休みの日に、うまい具合にチケットが取れるかどうかわからない。流れに任せていると、月に1回も舞台に行けないということになってしまいそうなんです。

そこで僕が考えたのは、<「思い立ったら吉日」というルールを自分に課す>ということでした。たとえば仕事のスケジュールが空いて、その日に行われている舞台があったとします。そうしたら、その瞬間に、電話をしてチケットを押さえてしまうんです。

「え? それだけ?」と思われるかもしれませんね。ただ、これは僕のような面倒くさがりにとっては、ちょっとした「人格改造」です。以前の僕だったら「お、スケジュールが空いた。落語、行けるかな?」と考えたとしても「明日、予約の電話しよう」というふうに、後回しにしていた。電話をかけるのを億劫がっていたと思うんです。

でも、「月に2-3回は舞台を見に行く」ということを継続させるために、そこについてはちょっとがんばって、「モード」をカチッと切り替えるようにする。何時間もモードを切り替えるのは大変ですが、「電話をしよう」と考えて「実際に電話をかける」までの間であれば、瞬間的に切り替えるだけで済みますから、やろうと思えばできるんですね。

僕の場合、たったこれだけのことで、「月に2-3回舞台に行く」というミッションをある程度、継続できるようになりました。

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