いよいよ11月に入り、各大学では3年生を対象にした就職セミナーが数多く開催されている。2017卒採用のスケジュール変更について報道が相次いでいるので落ち着かない学生が多いことだろう。
実は、日本経団連が採用のガイドライン(指針)を変更してもしなくても、3年生の就活日程が早期化するのは間違いない。2016年卒採用で予定通りに学生を集められなかった企業は、2017年卒でその穴埋めをしようと準備を進めている。
今年は選考が8月だったが、経団連はこれを6月に変更しようとしている。しかし、正式に6月に変更したとしても、多くの経団連加盟企業は指針を守らずに6月以前から選考を始めるつもりだ。
早期化ということは、学生にとって企業研究の時間が少なくなることを意味する。企業研究が不十分なまま就活を進めれば、学生が最も恐れる社員を使い捨てにする、いわゆる「ブラック企業」に当たってしまうかもしれない。
平均勤続年数は居心地の良さを表す
そこで、今回は平均勤続年数に注目することにする。居心地のよい会社ならば、多少の不満があっても社員はなかなか辞めない。その居心地の良さを表す指標が平均勤続年数だ。同業種の中で比較をして、他社よりも平均勤続年数が長ければ、いわゆるブラック企業ではない可能性が高い。
企業の採用HPやパンフレットに「暖かい社風」「家族的な経営」などと書かれていることがよくあるが、こんな抽象的な表現では何も言っていないのと同じだ。居心地の良い企業を探したいのならば平均勤続年数をチェックしよう。
東洋経済では平均勤続年数の長い企業を有価証券報告書をもとに独自に集計し、トップ200社をランキングとしてまとめた。ただし社員数100名未満の企業は除外してある。
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