ちなみにパワートレインは、実績豊富な1.5L 4気筒16バルブMIVECエンジンを採用し、最高出力105PSを発生。高効率CVTを組み合わせ、駆動方式は前輪駆動のみとしている。インドネシアでの現地価格は3億8800万~4億2935万ルピアで、桁数がすごいが、日本円だと約350万円~387万円だ。
そのハイブリッドモデルとして2025年3月にタイで発表されたのが、今回試乗したエクスフォースHEVだ。
「Best-suited buddy for an exciting life(毎日を愉しく過ごすことができる頼もしい相棒)」というコンセプトや、ASEAN地域にこだわった5人乗りのコンパクトSUVというパッケージングはガソリン車と同様ながら、パワートレインには三菱のプラグインハイブリッドEV(PHEV)技術から生まれた最新のHEVシステムを採用することで、高い環境性能と加速性能を実現している。
現状、タイのみで生産・販売

そんなエクスフォースHEVだが、現状ではタイのみでの生産および販売となっている。その理由については、国や地域への最適化が挙げられる。三菱は、PHEVやEVによる電動化を推進している。しかし、国によってはコストやインフラなどの課題もあるため、PHEVやEVだけではなくハイブリッドモデルを展開する。
そんな戦略の中、PHEVを主体とした日本市場に対して、タイではHEVのラインナップを拡充。2024年2月に「エクスパンダー」と「エクスパンダー クロス」のHEVモデルを発売し、今回のエクスフォースが3機種目となる。

その生産は、タイの首都バンコクからクルマで1時間半ほどの場所に位置する、レムチャバン工場で行われている。それも車体のアッセンブリーだけではなく、主要部品となるHEV用バッテリーユニットの製造までタイ国内で実現しているのだ。
ちなみにPHEV用バッテリーユニットの生産は日本で行っているが、HEV用バッテリーの生産はタイのレムチャバン工場のみ。タイをはじめ東南アジア生産というと不安を覚える読者も多いかもしれないが、今回の取材では生産工程も見学させてもらい、技術面や安全面の高さも知ることができた。
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