日本人デザイナー柳沢知恵氏がカラー&マテリアルを手掛けたシトロエン「C3 HYBRID」がオシャレかつ楽しさでいっぱいだった
フランス・シトロエンで、日本人デザイナーが活躍している。「カラー&マテリアル」を担当する柳沢知恵氏だ。
2025年10月上旬、柳沢氏にインタビューする機会があったので、日本車がなかなか太刀打ちできないシトロエン車のインテリアの背景をさぐってみた。
現在のシトロエンは、コンパクトカーとSUVを主に手がけるブランドだが、デザインのクオリティは高い。
エクステリア(外観)もさることながら、インテリアも提案がいろいろある。クルマに乗るのが楽しくなるデザインだ。
柳沢氏がカラーとマテリアルを担当した新型「C3 HYBRID(ハイブリッド)」は、日本なら「ヤリスクロス」と近いサイズのコンパクトカー。
コストコンシャスなモノづくりが求められるマーケットに属しているはずだが、それを超えるような出来映えだ。
世界的人気車は数あれどインテリアの評価は?
日本車の中には、世界で大きな存在感を示すモデルが少なくない。
たとえば、「シビック・タイプR」。日本市場にとどまらず、海外での人気もかなり高い。カルトカーと呼べるモデルだ。
トヨタ「ランドクルーザー」をはじめとしたトヨタ車はもちろんのこと、スバル車やスズキ車も、存在感は大きい。いずれもマーケットのニーズを的確にとらえたコンセプトで、エクステリアデザインも質が高い。
それでも、欧州車になかなかかなわないのが、インテリアデザインではないかと、私は思っている。「レンジローバー」のミニマルだけど質感の高いダッシュボードデザインは、その一例。
メルセデス・ベンツやBMWは、デジタル技術を駆使し、車内の照明の色がさまざまに変えられる機構を採用。
フォルクスワーゲンも、とくにBEV(バッテリー駆動EV)は、小さな計器盤に素材感を強調したダッシュボードを組み合わせ、さらにビビッドな色づかいで楽しさを演出している。
ボルボはシンプルながら、異素材の組み合わせがうまく、かつドライバーにとって重要な機能に重点を置いた造型がみごとだ。


















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