急成長を続けてきた中国の電気自動車(EV)最大手、比亜迪(BYD)の業績拡大にブレーキがかかった。
10月31日に発表した2025年7~9月期(第3四半期)決算は売上高が前年同期比3.1%減の1949億8500万元(約4兆2200億円)、純利益は同32.6%減の78億2300万元と減収減益に沈んだ。
突然の業績悪化の原因は何か。7~9月期のみの収支内訳は開示していないので25年1~9月の累計データを見ると、売上高が5662億6600万元で、前年同期比12.8%増となったのに対し、売上原価は同14.8%増加した。
経費増に増収が追い付かず
また研究開発費は同31.3%増の437億4800万元と大幅に膨らんだ。BYDはここ数年、急激に拡大する研究開発費を資産計上することなく、その大部分を費用として計上し当期損益に反映させてきた。そんな中で、売り上げの伸びを上回る勢いで、経費、特に研究開発に絡む負担が増えていたことがうかがえる。
販売台数をみても1~9月の販売台数は326万100台で前年同期比18.6%増だったが、吉利汽車(ジーリー)などの猛追にあい、4割を超える伸び率を記録した24年からは大幅に鈍化した。特に7~9月期は同1.8%減の111万4200台に落ち込んだ。この結果、純利益は1~9月の累計でみても同7.6%減の233億3300万元と減益モードに入った。



















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