【9月12日正式発売、ベーシックグレードは269万9400円】航続距離295km達成、ホンダの新型「N-ONE e:」で軽乗用EVの未来を占う

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e: Gグレードのホイール&タイヤ
e: Gグレードのホイール&タイヤ(写真:三木 宏章)

いずれにしろ、新型N-ONE e:の場合、価格面で「手が届くEV」とするには、国や自治体の補助金が必須となるだろう。たとえば、2025年度の場合、国のCEV補助金は、57万4000円で、エコカー減税1万5600円も対象となる。また、自治体の補助金では、東京都在住者の場合、ZEV補助金が40万円、給電機能付きのe:Lグレードを選べばさらに10万円の補助金を受け取ることも可能だ。ほかにも、やはり東京都の居住者が、V2Hなどの充電設備を設置したり、太陽光発電設備の導入をすれば、さらに補助金の追加が期待でき、国の補助金と合わせて最大148万9600円もの補助金を利用することができる。

その場合、上級のe: Lグレードを選んでも「319万8800円-148万9600円=170万9200円」と、結果的にガソリン車並みの価格となる。もちろん、国以外の補助金は自治体によって違うため、一概には言えないが、東京都在住者の場合は、補助金の額も比較的大きい。

ちなみに、ライバル車のサクラも、補助金に関しては同様で、国の補助金57万4000円とエコカー減税1万5600円(Gグレードの場合)を利用可能。また自治体の補助金も、東京都在住者であれば、再生エネルギーの導入など条件にもよるが、N-ONE e:とほぼ変わらない額を利用できることになっている。

電動化戦略とインフラ整備

このように価格面では、今のところ、補助金ありきといえるのが、N-ONE e:に限らずBEVモデルの現状といえるだろう。また、別の問題としては、充電施設などインフラの数などもある。近年、徐々に増えてきてはいるが、BEVの普及には、まだまだ自宅および出先で充電できる場所などが必要であることも間違いないだろう。

その点に関し、ホンダ車の純正アクセサリーを手がけるホンダアクセスでは、家庭用の充電器「ホンダEVチャージャー」を、N-ONE e:と同時となる2025年9月12日に発売した。

これは、一般家庭でも使用可能な単相200Vを利用してBEVなど電動車への充電を行う充電ケーブル搭載タイプの普通充電器だ。充電速度の速い6kW出力(車両側も対応する場合)を採用し、3kW出力のコンセントタイプ普通充電器と比べて充電時間を約半分に短縮することが可能。対応車種はN-ONE e:はもちろん、N-VAN e:や「ホンダe」などで、今までホンダが販売した主要なEV、PHEVへ使用が可能だという。なお、価格(税込み)は22万2200円だ(設置工事費用が別途必要)。

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