封筒1枚だけ、パジャマの下だけでも売る…県内世帯の半分が加入する「コープみやざき」のすごみ

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職員の満足度を高めるジグソーパズル型の組織

コープみやざきの組織図は、全職員の名前がのったジグソーパズル型です。ふつう組織図といえば、社長をトップに役員、管理職と続くピラミッド型、あるいはそれをさかさまにした逆ピラミッド型です。しかしコープみやざきでは、パート職員・アルバイト職員まで含めた全職員の名前を入れたジグソーパズル型になっているです。

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その理由について、真方和男理事長(2020年取材当時)さんは「ジグソーパズルは、1ピースがかけても絵になりません。組織も1人ひとりが大切な役割をもっています。1人ひとりが自分の役割を果たし、輝くことで、素晴らしい絵になります。組織の中で自分の役割・存在がきちんと認められていることが重要だからです」と話してくれました。

組織図を見ると、役割分担だけが色分けされており、誰がパート職員で誰が正社員かはまるでわかりません。毎月、人の変動があるので、月初めに必ず更新され、各職場に貼り出されているそうです。

「だって、働いているのに自分の名前がのっていなかったら失礼じゃないですか。たとえ短期間の雇用でも同じ生協で働く仲間ですから。それに、名前がちゃんとのっていることで、自分の役割を果たそうという気持にもなるのだと思います」

コープみやざきの組織図は、まさに「人は役割が違うだけ」ということを見事に示した、お手本のようなものだと思います。

坂本 光司 経営学者、人を大切にする経営学会会長

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さかもと こうじ / Koji Sakamoto

1970年法政大学経営学部卒業、1992年浜松大学経営情報学部教授・同大学院教授などを経て、2008年から法政大学専門職大学院イノベーションマネジメント研究科兼担教授、法政大学大学院政策創造研究科教授を務めた。全国各地の中小企業や商店街、自治体などを回り、経営革新支援やセミナー講師などを務めている。

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