東京都神社庁の元幹部が横領で起訴、組織トップが反省する「ガバナンス欠如と性善説」

――元幹部が業務上横領罪で起訴されました。
東京都内1400の神社を束ねる東京都神社庁の庁長として、関係者の皆様に深くおわび申し上げる。横領が発覚した2022年から2023年当時、私は庁長ではなかったが、今年4月に再び庁長に就任して以降、当時の状況を役員たちから詳しく聞き、最高意思決定機関である臨時協議員会の議事録を読み、全体像を把握したつもりだ。社会の師表(模範)たるべき神職がこのような事件を起こしたことは、道徳心を体現していくべき神社界にあって痛恨の極みだ。
――松山庁長が公表した「お知らせ」には、横領発覚後の都神社庁の動きについて「対応が大幅に遅れた」とあります。
都神社庁が警察に被害届を提出したのは横領発覚から半年が経過してからのことだった。外部の専門家から構成される調査チームの調査結果を受け、当時の小野貴嗣庁長が刑事告訴したのは2024年8月になってから。なぜ、これほどまで遅れたのか。身内を徹底的にたたくわけにはいかないという心理が働いたのかもしれない。
横領を裏付ける資料を第三者に開示して告発した職員もいた。しかし「情報漏洩」として、当時の執行部から逆に論難される格好となってしまった。
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