店舗9割減の「養老乃瀧」を復活させた居酒屋"じゃない"事業とは? 5年で30億円規模に成長の"虎の子"実店舗レポ

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一軒め酒場はかつて2008年のリーマンショック前後、不景気でも気軽に入れる激安の業態を作ろうと開業した。税抜190円の酎ハイやサワーを筆頭に、大半のメニューを350円以内に設定することで、当初は客単価1500円と幅広い酔い客に喜ばれた。

一方で、原価率が40%近くまで膨らむ店舗もあった。当時はまだ宴会需要も盛んだったが、その後コロナによる打撃で経営も苦しくなり原価率を見直した。結果、コントラクト事業の知見もあり、当時店舗によっては40%弱にまでかさんだ原価率が、現在30〜33%にまで減少したという。

一見、価格を抑えて料理を提供するには、加工品に頼ってオペレーションを簡潔にするやり方が浮かぶ。一方で、養老乃瀧グループでは、あえて手間暇をかけることで原価率を圧縮しているわけだ。

もちろん創業当時から、養老乃瀧グループでは原価率削減に注力してきた。ただ、コントラクト事業により素材を生かす引き出しが増えたことで、コスト削減に大きく寄与した。

一例を挙げると、コントラクト事業で人気ブランドのグレイジーポテトは、ポテトフライ専門店として、「明太子マヨネーズ」「アンチョビマヨ」「コンソメ」「はちみつ」など多彩なフレーバーを揃える。こうしたバリエーションの展開が、居酒屋業態の調理技術にも生かされている。

“安かろう悪かろう”からの脱却

一軒め酒場では、メニューを改良する一方、顧客には企業努力が伝わりづらいジレンマを抱えていた。特に、一軒め酒場は、創業当初に激安を打ち出していたことで、消費者から“安かろう悪かろう”の先入観を持たれていた。

そこで2022年に行ったのが、外観とメニューの刷新だ。一軒め酒場といえば、赤字で190円と大々的に描かれた看板が印象的だが、リニューアル後は価格表示を撤廃し、のれんに「おやじが喜ぶこだわりの酒と肴だけの店」とうたい文句を掲げる仕様に変更した。

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