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【朝ドラ】やなせたかし「来る仕事は全部ひきうけた。ことわるほどの身分じゃない」NHK番組に出演して驚愕のワケ

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  • 真山 知幸 伝記作家、偉人研究家、芸術修士(MFA)
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そうして悶々としているときに、やなせのもとに舞い込んできたのが、「NHKの番組で司会をやりませんか?」という意外すぎるオファーだった。

経験不足を理由に仕事を断るべきではないワケ

NHKがテレビ本放送を開始してまだ10年ばかりの頃である。まさにテレビ創生期だ。やなせがNHKの試験放送のタイトルを書いたりもした縁で、声がかかったようだ。

やなせがあらゆる仕事を引き受けたのは、単に断るのが苦手ということもあったようだが、さすがにこのときばかりは面食らったらしい。「ぼくは駄目ですよ。司会なんかしたことがないし」と、一度は断っている。

ならばと、相手が「それじゃ司会者は別に立てて、アシスタントもつけますから、漫画学校の先生ということでどうでしょう」と提案してきたことで、やなせは考え込んだ。当時の葛藤をのちにこう振り返っている。

「自信はまったくない。第一本人がまだ漫画がよく描けない。どんな風に描いたらいいのか、どうしようと思って迷っている」

「漫画学校の先生」どころか、自身の道さえも見えていないという思いが、やなせにはあった。だが、やなせのこんな「仕事論」によって、結局はオファーを受けている。

「ぼくはこの頃は来る仕事は全部ひきうけた。ことわるほどの身分じゃない。たとえうまくいかなくても、それは頼んだ方が悪いとぼくは思った」

未知の領域の仕事はどうしても躊躇しがちだ。だが、大きく飛躍するためには「頼んだ方が悪い」という開き直りも、時には必要かもしれない。タレントのタモリもこんなことを言っている。

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