「不登校の娘の昼夜逆転を救おうとして、自分が壊れた…」精神科に1カ月入院して回復した母の気づきとは?

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「毎日、病室を清掃する年配の女性と話をするようになったんです。明るくて前向きな方で、ある時さりげなく『私の子どもも2年くらい学校に行ってなかったのよ』と言われました」

その女性は多くを語ることもなく、相手の目線に立って話す人。いろいろなカウンセラーに出会った尚子さんは「この人こそプロのカウンセラーだと思った」と言います。

「何気ない会話に救われるんです。きっと、昔の日本の日常はこうだったんでしょうね。今はそういうふれあいがないから生きづらいのかも」

入院は自分を見つめ直す機会に

また、同じ病室の患者さんとの出会いもありました。

「その人は若くして結婚し、子どもを産んで自由奔放なんです。破天荒というか、好き勝手生きているというか…。でも、子どもは、驚くほど偏差値の高い進学校に元気に通ってるんです。それを見て、『ああ、こういうお母さんの子どもは不登校にならないんだ』と思いました。私はきっとまじめすぎるんですね」

さらにもうひとり。尚子さんの意識のベクトルを変える言葉をくれた人に出会います。

「ある看護師さんに『入院は今までの自分を見つめ直すいい機会ですよ』と言われたんです。私、そのときはよくわからなかったんです。『えっ、どうして私なの?悩みは子どものことなんだけど』と」

しかし、そこから尚子さんは自分のことを客観的に見るようになります。

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