三男が中学校にほとんど行けず
美香子さん(仮名、52歳)は3人の男の子のお母さんです。最初に相談を受けたのは3番目の息子さん(当時13歳)の不登校でした。小学校3年生の頃から行き渋りが始まり、中学校では集団生活にどうしても馴染めず、ほとんど登校することがありませんでした。
また、上のお子さんたちも、長男は大学卒業後に就職するも上司と合わず仕事を辞め、次男は引きこもりのように何もしない時期があるなど何かと悩みを抱えていました。
美香子さんは私が伝えるアドバイスを素直に受け止める方で、三男さんを上手に見守り支えることができるようになりました。毎晩寝る前に2段ベッドの上と下で、三男さんの心の内を聴くことが日課になっていきました。
心を閉ざしていた三男さん。次第に明るさを取り戻していきます。ひとつ気になったのは、話の中に“お父さん”の姿が見えないことでした。
「ご主人は息子さんの不登校をどのように思っていらっしゃるんですか?」
何度か聞いてみましたが、そのたびに美香子さんはもごもごと言葉を濁します。どうやらご主人との関係に不登校の問題が潜んでいるのかも。私はそう思いました。
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