孫正義氏が年内10億AIエージェント作成を宣言。75兆円スターゲート計画で演算能力10億倍へ。日本企業のAI活用20%に警鐘

孫氏はこのプロジェクトがもたらす変化を具体的に説明した。従来のムーアの法則(18カ月で2倍)に対し、スターゲート計画では1サイクルで1000倍の性能向上を実現する。これはチップ数、チップ性能、モデル性能それぞれ10倍の掛け算によるものだ。「2サイクル目で100万倍、3サイクル目で10億倍。自転車と新幹線の速度差はたった20倍。10億倍は人間とアメーバぐらいの差だ」。

ただし、75兆円という投資規模はソフトバンクグループにとっても巨大なリスクを伴う。また、これだけの規模のAIインフラを支える電力供給体制が日本に整っているかという課題もある。
千手観音プロジェクト:90万本から10億本へ
ソフトバンクは2月、OpenAIと共同で企業向けAI「クリスタル・インテリジェンス」の開発を発表。その中で「年内に10億のAIエージェントを作る」という目標を掲げていた。
ソフトバンクの宮川潤一社長は6月の朝礼で「社員1人100本」のAIエージェント作成を指示。6週間で2万人の社員が90万本を達成した。しかし孫氏は講演で「100本では甘かった。人間の仕事の複雑さを考えると1000本必要」と目標を上方修正した。
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