議員が「公共トイレにナプキン置いて」で炎上も…実は広がる無料設置、東京・葛飾区が「全小中学校のトイレに設置」している理由
亀有中では1週間に1回、補充したナプキンの数を記録している。多いときは130個ほど補充した週もあり、2024年は1年間で1800個ほど補充した。トイレには昼用ナプキンを置き、保健室では経血量が多い生徒のために、夜用ナプキンを用意している。

保健室では週に45個→トイレに設置したら1650個
「生理の貧困」はコロナ禍で注目された。内閣府が毎年行う調査では学校のトイレにナプキンを置いたり、自治体窓口でナプキンを配ったりと生理の貧困解消に取り組む自治体は、2024年10月1日時点で926団体。調査を始めた2021年の255団体から大きく増えた。
葛飾区が区内の小中学校73校全てのトイレに生理用ナプキンを置いたのは2022年4月から。必要なときに生理用品が手に入らない「生理の貧困」の解消や、子どもたちが安心して学校生活を送れるようにするためだ。
トイレに配備する前は、保健室で必要な子にナプキンを渡していたが、トイレに常設し手に取りやすくしたことで、利用は大きく増えた。取り組みをスタートした2022年度は、小中学校合わせて1週間で1650個もの利用があった。保健室で渡していたときは1週間で45個で、35倍以上増えたことになる。