実際、生理用品の価格は上がっている。国の小売物価統計調査では、東京23区の20~24個入り昼用羽つきナプキンの2024年の価格は、10個あたり220円。5年前の2019年と比べ2割ほど高くなっている。
そうした中、教育現場でトイレへのナプキン配備が進む状況について、プラン・インターナショナルのアドボカシーグループリーダーの長島美紀さんは「生理が始まったばかりのときはナプキンを持ち歩くことに慣れていなかったり、恥ずかしい気持ちから保健室が高いハードルになったりします。アクセスしやすいトイレへの配備が広がっているのはとてもいい流れだと思います」と話す。
「トイレにナプキンを」訴えただけで殺害予告メール
一方で「今もまだ、この状況なのか」と感じることもある。
今年3月、三重県議会の吉田紋華議員が自身のSNSで、津市役所のトイレに生理用品が設置されていなかったことに触れ「トイレットペーパーみたいに、生理用ナプキンをどこでも置いてほしい」と投稿した。これに対し、吉田議員への殺害予告メールが8000件以上も届くなど誹謗中傷が起きた。
「プラン・インターナショナルが2021年に調査結果を公表したとき、『生理の貧困』という言葉を巡って、すごいバッシングを受けたという意識があります。4年たった今も否定的に見る向きがあるんだと」
吉田県議の投稿を巡っては「ナプキンを持ち歩くのが女子のたしなみ」という発言も出た。
「個人の責任であるかのように言うのは間違っていると思います。生理は経血量や周期を自分で完璧にコントロールできるものではないということを、社会で受け止めることが大切なのに、今なお日本で浸透していないのは不思議な感じです」
長島さんは言う。
「生理の貧困は、経済的困窮と合わせて語られることが多いですが、女子も含めて生理に関する知識不足もあります。長時間ナプキンを取り替えずに感染症リスクが高まったり、生理が重いことが病気のサインかもしれないということを知らなかったり。生理について声を上げ続けることは、社会全体で生理の知識を深めることにもつながると思います」
