「話がわかりにくい」「何が言いたい?」と指摘されてしまう人が克服すべき“3つの勘違い”とは? 言語学者がズバリ解説

「言いたいことがわかってもらえない」日々を経て……
みなさんは、人から「あなたの話はわかりにくい」と言われたら、素直に反省できるでしょうか? 私は長い間、反省できないタイプの人間でした。とくに若い頃は、「私には私の言いたいことがわかっているのに、なぜ相手はわかってくれないのか。100%相手が悪い」と思っていました。
昔は自分の言いたいことがわかってもらえず、イライラすることが多かったように思います。道案内の地図を作れば「何が書いてあるかぜんぜんわからない」と言われましたし、大学のときに書いたレポートは先生から「読んでたら頭が痛くなった」と言われました。冗談で口にしたことが相手を怒らせてしまったこともあります。国際学会の発表でも大失敗をしました。
それから数十年の紆余曲折を経て、今ではフリーで文章を書く仕事をしています。言語学の研究をしていたことと、現在言葉を使った仕事をしているという経歴から、言葉のエキスパートのような扱いを受けることもあります。自分ではとてもそんなふうには思えませんが、昔に比べればだいぶましになったと思います。有り難いことに、私が書いた解説書や一般向けに行った講演については、「わかりやすかった」という声を多くいただいています。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら