《新谷良子さん、水樹奈々さんの楽曲を制作》「数学0点」「不登校気味」だった彼が3浪を経て作曲家として活躍できているワケ

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作曲した、声優・水樹奈々さんの「蒼き光の果て」を収録したアルバムはオリコン1位を獲得。ゲーム『艦隊これくしょん』のボーカルアルバムでは4曲の作詞を担当し、こちらはオリコン3位を記録するなど、これまで約40曲を世に送り出し、現在も作曲家として活躍しています。毎日少しずつ曲を作り続けた松井さんの制作曲数は、約10年で500曲にも及びます。

「地道に作り続けたものが、少しずつ形になって世に出ていく──その感覚は、浪人時代に気づいた“積み重ねることの大切さ”とすごくつながってると思うんです」

尊敬するシンガーソングライターの鷲崎健さんと共に(写真:松井さん提供)
尊敬するシンガーソングライターの鷲崎健さんと共に(写真:松井さん提供)
【写真⑤:現在も親交の深い作曲家俊龍さんと共に】
現在も親交の深い作曲家俊龍さんと共に(写真:松井さん提供)

「積み重ねる力」と「手放す勇気」

松井さんに3年間の浪人生活で良かったことをお聞きすると、「『積み重ねる力』と『手放す勇気』の両方を体感できたこと」と答えてくれました。

「浪人時代に経験した、“基礎から始めて、無理せず少しずつハードルを上げていく”という姿勢は、今も音楽や仕事の土台になっています。一方で、どれだけ努力しても報われず、挫折することも少なくありません。だからこそ、自分に合った別の道を選ぶための“手放す勇気”も、同じくらい大切だと思っています。

僕は、高卒でも、名門大学を出ていなくても、実力があり、人間的にも尊敬できる素晴らしい人たちに出会う幸運に沢山恵まれました。その一方で、まぶしい道を進んでいた友人が、心を病んだり、この世を去ってしまう姿も沢山見てきました。

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